CREED<>
ARCHITECTING BUSINESS RE-INVENTION
2026.02.25AI

AIトランスフォーメーションのあり方

AI活用を前提とした、仕事のあり方・やり方そのものを見直すべき時代

梅津 宏紀

代表取締役社長 兼 CEO

「改善」では、もう間に合わない

AIの進化は、かつてのデジタル化とは根本的に異なる。RPA導入やBI活用といった「既存業務の効率化」は、いわば"同じ道路をより速く走るための施策"だった。しかし今起きていることは、道路そのものが変わりつつある、という構造変化である。

生成AIやAIエージェントの台頭により、人が行ってきた「判断」「設計」「コミュニケーション」といった領域にまでテクノロジーが浸透しはじめた。これはもはや業務改善(BPI)やビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)の範疇ではなく、ビジネスモデルそのもの、そして人の働き方そのものを再定義する変革——すなわちAIトランスフォーメーション——が求められている。

この変化のスピードはすさまじい。半年前に「最先端」と呼ばれていた手法が、今日にはすでに陳腐化している。追いつけない企業がこれから加速度的に増えていくだろう。

ビジネスモデルのRe-inventionが問われている

従来型のコンサルティングファームは、「戦略を描いて提言する」ことに価値を置いてきた。だが、AIが戦略のドラフトを数秒で生成し、市場分析を数分で完了させる時代において、「描くだけ」の提言は急速に価値を失いつつある。

今、経営者が本当に求めているのは、「描いた絵を、実際に動かすこと」だ。AIをどう業務に組み込むか、人とAIの役割分担をどう設計するか、そしてそれをどうシステムとして実装するか。構想から実装まで一気通貫で「やり抜く」力が問われている。

CREEDが掲げる「Architecting Business Re-invention」とは、まさにこのことだ。ビジネスの再発明を、構造設計(Architecting)レベルから実装まで一貫して推進する。それは「AIを導入する」という施策レベルの話ではなく、企業のあり方そのものをAI時代にフィットさせる全社的な変革を意味する。

三位一体の変革アプローチ

AIトランスフォーメーションを成功に導くためには、以下の三つの取り組みを並行して進める必要がある。

第一に、新しい業務を支えるプラットフォームの最適化。レガシーシステムの刷新やクラウドネイティブなアーキテクチャへの移行は、AIが力を発揮するための基盤だ。AIエージェントが業務を自動化するためには、データの統合性とAPIの柔軟性が不可欠であり、これなくしてAI活用は絵に描いた餅に終わる。

第二に、その前提となるビジネスのあり方を見直すこと。「今の業務をAIで効率化する」のではなく、「AIがある世界でビジネスはどうあるべきか」からバックキャストして業務プロセスを再設計する。人がやるべき仕事と、AIに任せるべき仕事を根本から仕分け直す覚悟が求められる。

第三に、全社員がAI empoweredな仕事ができる環境を整えること。一部のデータサイエンティストやIT部門だけがAIを使える状態では、トランスフォーメーションとは呼べない。営業も、企画も、管理部門も、全員がAIを「当たり前のツール」として使いこなす状態を作る。これはもはやオプションではなく、必須である。

「やり抜く」覚悟が、差を生む

AIトランスフォーメーションは、プロジェクトではなくジャーニーだ。始めたら終わりがない。テクノロジーは進化し続け、競合は変化し続け、顧客の期待は上がり続ける。

多くの企業が「AI戦略」を策定し、パイロットプロジェクトを立ち上げる。だが、そこから全社展開に至る企業は驚くほど少ない。PoC(概念実証)止まりで終わる「PoCの墓場」が量産されている現実がある。

必要なのは、描いた構想を「やり抜く」覚悟と実行力だ。戦略コンサルタントの知見と、エンジニアの実装力と、プロジェクトマネージャーの推進力。これらが分断されている限り、トランスフォーメーションは実現しない。

CREEDは、これらを一人のプロフェッショナルの中に、そしてチームの中に融合させることで、「絵に描いた餅を具現化させる」ことを使命としている。AIトランスフォーメーションを、単なるバズワードで終わらせないために。

梅津 宏紀

代表取締役社長 兼 CEO

CREED Business Consulting 代表。大手グローバルファームや国内戦略ファームにおいて25年以上のコンサルティング経験を有する。CIO/CDOなどのTechnology Leadershipの変革推進をサポート。